子役出身の稀有な演技派、カメレオン俳優・神木隆之介さん

子役出身の稀有な演技派、カメレオン俳優・神木隆之介さん

  • 9月 18, 2018
  • Posted By muni

神木隆之介さんが子役時代に、そのあまりの神々しい可愛らしさに驚かされたのが『仮面ライダーアギト』のお芝居でした。

 

黒づくめの服ににこりともしない、この世のものではないキャラクターを、当時幼稚園の頃の彼が見事に演じたのです。

 

その後、ぽつりぽつりとさまざまなドラマに出ていましたが。

 

子役時代に出色のお芝居を聴かせてくれたのが『ハウルの動く城』です。

 

木村拓哉演じるハウルの弟子、マルクル少年です。

 

当時11歳の神木少年は、倍賞千恵子さんや美輪明宏さんといった芸能界の重鎮に混ざりながらもまったく臆することなく、のびのびとお芝居をしていました。

 

声だけで表現することは、子役さんにとってどれほど難しいことだったでしょう。

 

しかし、今聞いても完成度の高いその声のお芝居は素晴らしいレベルであり、並みの大人にだって負けない完成度の高さだったと思っています。

 

その彼が、成長するにつれて役に対する『擬態』を深めていったという印象が強いのですが、ことに『3月のライオン』で見せてくれた少年棋士・桐山零のお芝居は、原作にそっくりで、しかしリアルさが加わった時点で、その魅力を数倍に引き出していた、と思っています。

 

羽海野チカさんが描かれた原作は、家庭に恵まれなかった少年棋士の零が、将棋の世界を極めて進んでいく裏側で、同様に親を失って身を寄せ合うように暮らしている三姉妹との、心温まる日々を描いているのですが。

 

その零の複雑極まりない感情の描写を、神木さんは見事に演じています。

 

其の姿は原作のなかの零そのものであり、さらに神木さんらしさが加わった、不器用で、朴訥で、しかし将棋の世界でもがきながらも上へ上へと上っていく姿が、原作者も絶賛するレベルで作り上げているのでした。

 

子役は大成しない、という説もあります。

 

しかし、彼はとても大切にこの世界で育てられたのでしょう。

子役

才能は勿論ですが、恐らく相当の努力をかさねていらしたはず。

 

10代で成長してきたたくさんの作品で経験したことが、二十歳前後に撮影されたこの『3月のライオン』前後編に凝縮されているように感じました。

 

現在25歳になった神木さんは、大人の役を演じる反面、まだ学生服を着て高校生の役もこなしていらっしゃいます。

 

チャーミングでキュートなその演技も素敵ですが、これから先、渋いお芝居をするようになる彼を観てみたいですね。

 

10年後がとても楽しみです。

 

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